公開日：2023年03月28日　更新日：2023年10月13日

タクシー動画広告とは？制作のコツやメリット、成功事例を解説

タクシー動画広告とは？制作のコツやメリット、成功事例を解説

タクシー動画広告とは？

　「タクシーアド」とも呼ばれるタクシー動画広告は、助手席の後方に設置されたディスプレイに表示される広告です。こうした動画は専用のアプリケーションを使って、クラウド経由で全国のタクシーに配信される仕組みです。動画広告には枠があり、配信される順番や期間などがあらかじめ決められています。また、乗車後すぐに流れる動画広告と長距離で乗ったときだけに表示される広告は費用が異なります。
　コロナ禍の影響でデジタルサイネージ市場は低迷が続いていましたが、タクシー広告は回復傾向にあり、市場規模も拡大しています。特にタクシーを頻繁に利用するビジネスパーソン、企業経営者、役職関係者や富裕層にはタクシー動画広告は最適といえるでしょう。

タクシー広告の詳細は下記記事をご覧ください!
【関連記事】タクシー広告とは？

タクシー動画広告のメリット

　タクシー動画広告のメリットは、BtoBや富裕層にリーチできることです。あるアンケート調査によると、企業経営者の約半数以上が月に10回以上タクシーを利用するそうです。公共交通機関に比べると運賃は高いですが、移動が楽なことと経済的に余裕がある層にとってタクシーは欠かせない移動手段になっています。

経営層と富裕層にアプローチできる

タクシーを利用する企業経営者や富裕層は多忙な人が多く、テレビやSNSなどで広告を見る時間がない人が少なくありません。タクシー動画広告は、わずかな移動時間であっても企業経営者と富裕層に確実にアプローチできる画期的な手法といえます。
また、経営層と富裕層は月に何度もタクシーを利用するため、動画広告を見てもらうことで商品やサービスの認知力アップにつながります。特に企業において決裁権限者に訴求すれば商機につながる可能性があるため、動画広告はPR効果に優れているのです。

動画に集中してもらえる

一般に利用されるYouTubeやテレビCMは、関心がなければスキップしたり、チャンネルを変えたりして広告を最後まで見てもらえません。しかし、タクシー動画広告は平均乗車時間18分間、乗客はディスプレイと向き合うため動画に集中して見てもらえる可能性が高いといえます。また、視覚だけでなく音楽やナレーションも加わるため、情報量も多くなり、静止画よりも印象に残りやすいのがメリットです。
動画広告以外にニュースや天気予報なども配信されることもあるため、より注目されるといえるでしょう。

顔認証で広告のミスマッチを防げる

デジタルサイネージには、顔認証機能が搭載されていて性別や年齢を識別して、乗客に合わせて広告を配信することもできます。さらに、配信時間帯、曜日や地域を限定して狙ったターゲット層だけに配信することも可能です。
こうしたカメラを活用した顔認証があれば広告のミスマッチを防げるメリットがあります。タクシー動画広告は他の広告に比べてコストはかかりますが、顔認証機能を利用すれば高い訴求効果が期待できるでしょう。一方で、顔認証機能では個人情報保護法の観点から顔画像は保存されない仕組みになっています。

雑音（ノイズ）が少ない

電車内で配信される動画広告に比べ、タクシーの場合、車内はノイズが少ないため乗客に見てもらいやすい点が大きなポイントです。さらに、モニターとの距離が近く、個室にいるような感覚であること、モニターが正面にあるため電車のように見上げる必要がないので楽な姿勢で集中して見ることができます。
動画を見てそのままタクシー内で検索してもらえるメリットもあり、コンバージョンにつながりやすいといったメリットもあります。

タクシー動画広告での注意事項

　さまざまなメリットがあるタクシー動画広告ですが、注意事項もあります。
　例えば、Web広告の場合、クリック率やコンバージョン率のような指標がデータを集めて分析・管理できますが、タクシー動画広告ではそうした指標を分析するのは難しいでしょう。そのほかの注意事項について解説します。

アプローチ対象が狭い

タクシー1台あたりの乗客数は1日数十人程度であることから、Web広告などに比べてアプローチできる対象が狭いといえます。ほかの交通機関のデジタルサイネージのような、多くの人にブランドや商品をPRしたい場合は、タクシー動画広告は向いていないかもしれません。
また、タクシーを利用する多くの層は、ビジネスパーソンや企業関係者、富裕層が多いため若い世代にアプローチする広告は適しません。商品とターゲット層がマッチしているかよく見極めて配信することが大切です。

広告の出稿費用が高い

タクシー動画広告の最大のデメリットは広告の出稿費用が高いことです。リスティング広告やディスプレイ広告などは、数百円単位から広告配信できますが、タクシー動画広告は地方でも1週間で25万〜80万円ほど、首都圏や大都市になれば200万〜1,000万円ほどかかります。タクシー動画広告は、1本目に流れる広告が重視されるため高額になりがちです。
費用対効果を考えると、配信時間や期間を限定するか、ランダムに流れる広告にするなど対応策を考えておくことが重要になります。

タクシー動画広告の出稿に役立つ資料まとめ

　タクシー動画広告の出稿に役立つ資料をまとめています。資料のダウンロードは無料ですので、気になる方は是非お役立てください！【BtoB/決裁者・富裕層からの問い合わせUP】タクシー動画広告ガイド2024 | crevo株式会社

この資料では、タクシー動画広告の基本・動画事例・費用感をご紹介しています。

【こんな方にオススメ！】
✓ BtoB向けサービスを扱う事業会社のマーケティングご担当者様
✓ BtoB向けサービスの認知拡大施策を検討している
✓ タクシー動画広告に興味を持っている
✓ タクシー動画広告が今後の施策の一つとして挙げられているため基本を知っておきたい
✓ タクシー動画広告を新施策として提案したい
✓ タクシー動画広告の金額感を把握したい

■タクシーを利用するユーザー層
経営者・役員クラスをはじめとした決裁権（意思決定権者）を持つ方に届けることが可能！
BtoB向けマーケティングに最適です！

Crevo(クレボ)は動画制作会社として、10,000件を超える動画制作の実績があり、
タクシー動画広告の制作をはじめとする様々な用途に動画を活用するノウハウをご提案できます。
ぜひ資料をダウンロードしていただき、ご興味ある方はお気軽にご相談ください！

＜業界実績＞
IT（情報通信）、人材、百貨店、化粧品（美容）、小売、コンサルティング、金融、製造業、メーカー、不動産、医療

＜主要取引先＞
花王株式会社、株式会社リクルートホールディングス、伊藤忠商事株式会社、株式会社ディー・エヌ・エー、楽天グループ株式会社、株式会社学研ホールディングス、株式会社SmartHR、オイシックス・ラ・大地株式会社、株式会社モスフードサービス、株式会社丸井グループ、NetEaseGames、株式会社日本経済新聞社、ヤフー株式会社、ぺんてる株式会社、株式会社LIFULL、Unipos株式会社、キリン株式会社、株式会社ミュゼプラチナム、京都大学、株式会社NTTドコモ、京セラ株式会社、株式会社マネーフォワード、株式会社ビズリーチ

タクシー動画広告を配信するために

　タクシー動画広告は、BtoB向けサービスのプロモーションには欠かせないメディアになっています。タクシー動画広告を配信するためには、配信の仕組みや料金体系を理解することが重要です。
　その上で配信会社を選び、配信するターゲットを絞り、動画を制作する必要があります。ここでは、訴求効果の高いタクシー動画広告を配信するための施策について解説していきます。BtoB向けサービスのプロモーションを考えている方は、ぜひ参考にしてください。

タクシー広告の配信会社の選択

タクシー広告の配信会社はいくつもありどこを選んだら良いか悩みますが、タクシーがどのエリアを走るのかに着目するのがおすすめです。オフィス街が中心であれば企業関係者に強い配信会社を選びましょう。また、配信会社によってタブレットを導入している地域、使用デバイス、配信メニューや費用が異なります。商材の広告の合間に最新ニュースやトピックスを配信することで、乗客の関心を高める工夫をする配信会社もあります。
これまでどのような実績がある会社かをポイントにするのもいいでしょう。タクシーは地域性が高いため、どのような企業がこれまで広告依頼をしてきたか調べてみるものおすすめです。

ターゲティングの設定

Web広告と異なり、タクシー動画広告は限定的なターゲット層に広告を配信します。特に、日頃タクシーを利用することが多い、ビジネスパーソンや経営者、富裕層がメインターゲットになるといえるでしょう。実際年齢別で見ると、10代〜30代が月当たり1〜3回の利用が7割に対し、40代だと月に4回以上が4割を越えています。
こうしたデータからも、タクシー広告で商品やサービスのコンバージョン率を高めるためには、企業の場合決裁権を持つ人などにリーチしましょう。また、富裕層であれば家庭内で決裁権のある主婦をターゲットにすればいいでしょう。

配信地域を定める

タクシー広告配信会社が決まれば、配信エリアを決めていきましょう。予算によってターゲット層を意識しながら配信地域を絞るのがおすすめです。タクシー広告の出稿費用は、タクシーの乗車エリアによって変動します。地方の場合、1週間で25万〜80万円ほど、首都圏や大都市になれば200万〜1,000万円ほどかかります。首都圏や大都市になると出稿費用は高くなります。地方に比べて乗車人数や乗車回数を考えると、リーチできる人数や回数は多く、費用対効果が高いため、配信地域を決めることは大切です。
例えば、外国人観光客が多いエリアでは、英語の広告を配信する環境づくりも今後は重要になるでしょう。

目的に応じた配信メニューを決める

タクシー広告は、配信回数や期間、放映するタイミングによって料金が異なります。配信会社によっては、商品サンプリング、車体ラッピング、ブランドリフト調査などいくつかのメニューが用意されています。
商品サンプリングは、動画広告で紹介された商品をサンプリングとして提供し顧客に体験してもらうものです。車体ラッピングは、乗り降りするときのドア計4枚分の面積を使った広告で、掲載期間は原則1ヶ月以上になります。ブランドリフト調査は、広告を見た後にアンケート調査し、その結果を分析して乗客の認知度や好感度から購買意欲が高まったかを測定するものです。

タクシー用のクリエイティブな動画を制作する

閉鎖空間であるタクシー内で目に留まりやすい動画広告を作成するためには、ターゲットを明確にして、彼らが多くいるエリアでいかにクリエイティブな広告を配信できるかです。
テレビ広告と異なり、タクシー動画広告は連続して30秒〜1分ほどの動画のため、他社のクリエイティブとの差別化が欠かせません。想定するターゲット層、広告配信の目的、訴求ポイントなどからストーリー性のある動画を制作しましょう。デジタルサイネージもPDCAを回して広告のクオリティを上げることができます。
そのためには、複数クリエイティブを制作し、検証のために広告プラットフォームに配信して、配信結果の良いクリエイティブを選択しましょう。

タクシー動画広告において抑えたいポイント

　タクシー動画広告は、電車や街で見かけるデジタルサイネージに比べ、閉鎖された空間であることからつい見てしまう傾向があります。タクシー動画広告は、最後まで見続けてもらえるので認知度アップや購買意欲の促進になりやすいといえるでしょう。こうしたタクシー動画広告には抑えておくべきポイントがいくつかあります。

タクシー広告の配信媒体の特徴を把握する

動画広告といえばスマートフォンが主流ですが、タクシー動画広告は10インチ程度のタッチパネルのため、視認性が優れているだけでなく、クリエイティブなコンテンツの配信に最適です。 SNS広告やYouTubeなどと違いスキップできないのがタクシー動画広告の強みで、乗客は思わず最後まで見てしまいます。
タクシー動画広告は、配信する媒体によって掲載できる動画広告の基準があり、広告のテイストや実写動画の割合など細かな設定があることもあります。こうしたことから、タクシー動画広告を作成し、配信会社に依頼する際は配信条件や環境を確認しておくことが重要です。

配信環境を想定して動画を制作する

タクシー動画広告は、ほかの動画広告とは異なる配信環境であることを抑えておきましょう。目の前にあるタッチパネルは60cmの距離であり、10インチタブレットに流れる映像の平均視聴時間は18分間にのぼります。
そのため、タクシー動画広告は高いブランディング効果があるとされ、顔認識機能付きパネルには乗客の年齢や性別を判断してコンテンツを配信できます。タクシーの乗客はビジネスパーソンや富裕層が多いことから、配信環境を考えてコンテンツを作る必要があるでしょう。
配信会社によっては、配信環境を考慮して天気予報や、走行している周辺の街のおすすめポイントなどに連動したプロモーションをするところもあります。

飽きさせない工夫を添える

タクシー動画広告のメリットは、閉鎖的空間の中で動画広告をじっくり見てもらえることですが、乗客によっては見たくない広告にストレスを感じるかもしれません。 10インチパネルに配信される広告に乗客が飽きることがないように、クリエイティブにこだわった動画広告を作成することがポイントです。
乗客に好印象を持ってもらうには、ストーリー性のある、見ていて楽しいと思えるようなコンテンツや音響効果を駆使した広告を制作しましょう。広告の合間にニュースや天気予報などを配信するのも、飽きさせない手法としておすすめです。

ターゲットに沿った施策の提示をする

タクシーの乗客はエリアや時間帯によって乗客層が異なるため、ターゲットに沿った広告を配信することが大切です。特にタクシーを多く利用する経営層や富裕層がメインのターゲットになるでしょう。動画広告を制作する際には、こうしたターゲットが自社の商品を使うことでどのようなメリットがあるのか、競合他社との相違点、ターゲットは自社商品を使うことで何を解決できるのか、など課題を明確にすることです。
自社商品をどのようなターゲット層に対してアプローチするのか、具体的なターゲット層を絞ってから施策を練っていきましょう。

タクシー動画広告の活用事例

　タクシー動画広告は、SNS広告やディスプレイ広告に比べて費用がかかることから費用対効果を検討して制作・配信することが必要です。実際にタクシー動画広告にはどのようなものがあるのか、活用事例を見ていきましょう。

株式会社テクノクラフト

株式会社テクノクラフトは、GPSやインターネットを活用したアプリケーションやASPサービス、各種コントロール端末の開発から製造、販売まで行う会社です。中でもこれまで培ってきたゴルフカートナビ事業の知見を活かし、ゴルフ場で展開する事業としてタクシーサイネージメディア「TOKYO PRIME」の開発・運営する株式会社IRISと協業し、ゴルフカートサイネージ事業を始めました。
プレー時間が60〜90分の中でゴルフカートでの移動は、デジタルサイネージを設置して広告商品のPRするチャンスであると考えています。 2022年9月より首都圏にある4ゴルフ場に243台のデジタルサイネージを設置し、ゴルフ場を訪れる人に新しい体験を提供できるよう、今後も新たなサービスを展開して行く予定です。
参考：ゴルフカートでの移動体験の価値向上を目指す

フロンティア株式会社

フロンティア株式会社は、BtoBに関する情報プラットフォームで企業に寄り添い、さまざまな情報を提供しています。タクシー広告も今やテレビCMと大差がありません。認知度拡大のため有名タレントを起用して乗客を惹きつける戦略に乗り出しています。フロンティア株式会社は、公式アンバサダーとして広瀬アリスさん、ほかに浅利陽介さんを起用した「ビジネスマッチングギルド」篇をタクシー・デジタルサイネージメディア「TOKYO PRIME」で放映しました。
「レディくる」は、お客様の悩みに対して丁寧なヒアリングとスピーディな提案で、コンシェルジュのように寄り添い、悩みを解決していくというものです。役柄を通して、広瀬アリスさんの人を惹きつける愛嬌は、まさにレディくるのコンシェルジュが目指すパーソナリティです。
参考：広瀬アリスさんが“Ready Crew(レディくる)”の公式アンバサダーに就任

株式会社ニューステクノロジー

東京都内最大級のモビリティメディア「THE TOKYO TAXI VISION GROWTH」を運営する株式会社ニューステクノロジーは、タクシー広告に特化したマーケティングツールを提供しています。東京23区で活躍するビジネスパーソンを中心に、プライベート空間であるタクシーで関心度の高い広告を提供し、都内だけでもサイネージ設置台数は1万2,500台に達し、今後もさらに増え続けます。
株式会社ニューステクノロジーは、2022年にシートベルト着用率向上のためTBSとコラボして、TBSの人気番組・ドラマなどの豪華出演者が13週間にわたり、シートベルト啓蒙広告を展開しました。シートベルト啓蒙広告は、タクシー限定の広告であり、ほかで観ることはできない貴重なものです。
参考：TBSの人気番組・新ドラマ等の豪華出演陣がシートベルト啓蒙映像に登場！

株式会社UPSIDER

法人カード「UPSIDER」およびビジネスあと払いサービス「支払い.com」を提供する株式会社UPSIDERは、タクシー広告の配信を始めました。広告では、UPSIDERを実際に利用している企業経営者や経理担当者が登場し、「挑戦者を応援する法人カード」として企業の成長を支えるUPSIDERについて本音でインタービューに答えてもらっています。
タクシーに乗車するといくつものバージョンが配信され、それぞれの出演者の声とともに映像や音楽がスタイリッシュで印象に残る内容になっています。台本を用意せず、より生の声を届けることで、クリエイティブな広告に仕上がりました。非常にインパクトがある広告で、UPSIDERの認知度を高めるきっかけになったといえるでしょう。
参考：挑戦者を応援する法人カード「UPSIDER」、タクシー広告配信開始

まとめ

　タクシー動画広告は、決裁権限を持つ経営者層や富裕層などに広告を視聴してもらいやすく、アピールすればコンバージョンにつながります。タクシー動画広告も今や、テレビCMと同様にタレントを活用して認知度をアップしようとしています。
　ビジネスチャンスを幅広く活かすために、BtoB企業や商品の認知向上に効果的なタクシー動画広告の利用をぜひ検討してみてはいかがでしょうか。